ビンテージモニター EMI DLS529 いいですねぇ

こんにちは ナックオーディオ中村 です。

いよいよ7月に入り、2012年も後半となりましたねぇ。
ついこの前正月に引っ越ししたと思っていたら、気が付けばもう半年経っていたんですねぇ。。
この半年は仕事がドタバタしたことも多く、早く感じていますよ。
歳を重ねる事に時間の経つのが早く感じますねぇ

今日ご紹介すうるのは、日本ではちょっと珍しいビンテージ・モニタースピーカーです。
1960年代にEMIが民生用として作った DLS529 です。

EMI DLS529

通称「アビーロード・スタジオモニター」なんて名前で呼ばれ、世界的に評価の高いモニタースピーカーです。
「アビーロード・スタジオモニター」と言っても、実際にアビーロード・スタジオで音楽制作に使われていた訳ではなく、当時のアビーロード・スタジオを経営していた EMI がアビーロード・スタジオで培った技術を投入し、あくまでも民生用スピーカーとして生まれてきたスピーカーです。
実際に使用されていたスピーカーは 「銀箱」と呼ばれる無骨なエンクロージャーに納まった Altec や PARMEKO が使われていたようです。
しかし、海外サイトでの情報で、このDLS529が納入されたという事実はあるようで、どのような存在で使用されたかは当時のアビーロード・スタジオの関係者だけが知っている「謎」のようです。
ジョンやポールもこのスピーカーで音源チェックしたかもしれませんねぇ~

ちなみに「アビーロード・スタジオ」という名称になったのはビートルズが「アビーロード」を69年に発売した後の話で、それ以前は「EMI Recording Studios」という名称だったようです。 このDLS529が販売された後のことです。

 EMI DLS529

今回入ってきたのは初期のアルニコ仕様のユニットです。

初期のアルニコ仕様のユニット

この四角いマグネットがアルニコらしいです。
中期~のマグネットはフェライトが使われており、形状も丸くなっています。

初期のアルニコ仕様のユニット

ビンテージのフルレンジユニットとしてはとても評価の高い EMI 92390 楕円ユニットです。
調べた範囲では、このDLS529に使われているのは末尾に「AL」が付くようなんですが、このユニット記載の末尾には「G」があります。
う~~ん、もう少し調べてみよう。。。

DLS529

ユニットを外してコーンに変形が無いかチェックしましたよ~
なんとも珍しい楕円ユニットです。
製造から50年、半世紀を過ぎたユニットとは思えません。
コーン、エッジコンディションも良好です。 すげぇ~なぁ。
ビンテージオーディオをお好きな方はご存知かと思いますが、この楕円ユニット 92390 は、あのDECCAの作った銘品「DECOLA(デコラ)」にも使われているユニットです。
しかし、マニアによると、このDSL529とデコラに使われているユニットは微妙に違うという噂あるんですねぇ。
ビンテージオーディオってヤツはスピーカーに限らず、奥深いと言うか、めんどくさいと言うかww

ユニット

ツイーターユニットは2基を直列に接続してあります。
今冷静に見ると「これでええんかぁ~」なんて思えてしまうんですがねぇ

実際に音を出してみると、これが何とも圧巻です!
Rogers、KEF はじめ、BBCモニター、UKスピーカーはかなり聴いてきましたが、なんとも言えない量感ある鳴りです。
この時代にこれだけのスピーカーを作ったなんて、、、驚きです。
定位感覚は、なんとなく Rogers LS5/9 なんかに近いイメージなんで、いわゆるUKモニターらしいのですが、音の密度が「濃い」と言うか、、、 う~~ん すげ~なぁ このスピーカー

もうちょっと時間をかけて聴いてみようと思いますよ
楽しみだねぇ