こんにちは ナックオーディオ 中村 です。
今日は LUXMAN SQ38FD のお話。
真空管アンプの「ジャンク品 買取」についてのについてお話させていただきます。
山梨県 清里 の別荘を整理していた中にあったお品とのことで お客様よりご依頼いただきました。
他にも 数点の機器がありましたが 今回のお話はその中の LUXMAN SQ38FD について。
かれこれ 10年以上は納戸で放置されてきた状態らしい。
お品物を一見させていただいて すぐに「ジャンク品」のオーラを感じます。
ビニールに包まれていた状態を開封して 「異常に臭い！！！」
臭いといっても 悪臭というより この時期のラックスマンアンプ独特のコールタールの臭いです。
いわゆる「おじいちゃん臭い」と揶揄される この時期のラックスマンアンプの独特の臭いの原因です。
内部の設置トランスには ピッチ と呼ばれるコールタール質の樹脂が充填されており、ここまでこの臭いがひどいということは
おそらくトランスからピッチが漏れ出てる状態でしょう。
ライトで機器の内部を照らしてみると やっぱりトランス周辺からピッチが漏れでている状態でした。
どう考えても お客様のご自宅その場で査定が出来る状態ではないので
今回は「ジャンク品」状態である事をお客様に説明し「解体処分」を前提とした上で 預かり査定 にて対応しました。
当店に持ち帰り 早速に中身を確認すると やはり トランスからピッチがダダ漏れ状態 最悪です。
SQ38FD でなかったら このまま 即粗大ゴミでしょう。
では このピッチが漏れている状態から 何が想像できるかと言うと。
この ピッチ と言うコールタール質の素材は 温度がだいたい 200度くらいに上昇すると溶ける素材で
トランスのケースの中に コアを収めた後に 隙間にドロドロに溶けたピッチを流し込んで充填されています。
と言う事は 何かしらの理由で 200度以上の異常加熱がことトランス近くにあったという事実があります。
万が一 この加熱状態のところに 燃えやすい綿ボコリでも溜まっていたら 火事になっていたかもしれませんね。
考えると ちょっと怖いですよねぇ。
一番 酷い状態だったのは チョークコイルから漏れ出たピッチ
チョーク自体が発熱する事はほとんど考えられないので おそらくは隣接する 電源トランス もしくは 出力管 の異常発熱による症状だと思います。
次に謎だったのが 出力トランスの上部に 焦げ跡 があり、チョークコイルと同じくピッチが溶け出している状態
底面を開けてみると さらに酷い状態になっている。。。。
こうなる前には ぜったい稼働状況に不具合があったはずなのだが
ここまで酷い状態なると 何が原因なのかさえ分からない。
そおらく 使用してた（出音していた）状態ではなく 電源を切り忘れて 長時間（数日）放置し続けたのではないかと思う。
火事にならなくて ホントに良かったと思います。
一応 トランスは外してみて 簡単に通電チェックしてみたものの
やはり すべてのトランス 断線多数で全滅 とても使える状態ではない
真空管も簡易にチェックしてみたが 出力管 50CA10 4本中 2本にヒーター断線 ゲッター残量も薄く GM値はまだ測定してないが あまり良い状態ではないと感じる。
前段のMT管については 松下12AX7 3本が 多少お値段付けられる状態だった
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今回 お預かり査定した LUXMAN SQ38FD ジャンク品
査定後の買取価格 ￥3,000 をご提示させていただきました。
【 内訳 】
松下製 12AX7 × 3本 ￥1,000
シャーシ部品、スイッチ/ツマミ部品、フロントパネル、ウッドケース ￥2,000
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予想以上に状態が悪く トランス全滅 出力管の程度悪 と 思った程 お値段を付けることが難しかった。
でも お客様には「粗大ゴミだと思っていたから嬉しい」と仰っていただきました。
今回のように 真空管アンプの場合 たとえジャンク品であっても 部品単位でお値段を出せる場合があります。
真空アンプの買取 ジャンク品 壊れているかもしれないオーディオ機器、経年放置のオーディオ機器の買い取りは ナックオーディオにご一報ください！
