LINN NINKA 密閉型スピーカーの魅力 世田谷区E様宅

こんにちは ナックオーディオ中村です。

世田谷区のE様宅にお邪魔させていただきました。

01

LINN NINKA を中心に極力コンパクトにシンプルにまとめられたシステム
E様はオーディオ歴も長く、密閉型スピーカーをスッキリ鳴らすのが自分好きな「音」であると
自分の「音」作りにブレが無く、細かな部分にまで気遣いがなされたシステムが構築されています。

密閉型スピーカーと言えば国産ではDIATONEを筆頭に独特の繊細さを表現できるモデルが数多くありましたねぇ。
私も Victor SX-500シリーズなんかは未だにグッとくる魅力を感じます。
密閉型独特のスッキリとした伸びのあるフラットな感覚は「家で聴く音楽」としてとても適しています。
2chステレオに正面からじっくり向き合って音源にのめり込む聴き方と言うより、生活に漂う雰囲気を演出する音作りといった感じでしょうかねぇ。
大音量で音に包まれたい方には多少物足りなさを感じると思いますが、ゆったり聴き疲れの無い音の演出を楽しみたい方には密閉型は大変魅力です。

06

この LINN の NINKA というモデル。
LINNのエントリーモデルの中では決して上級モデルではありません。
どちらかと言えば、同シリーズのセンタースピーカーやサブウーファーを使ったサラウンドシステムも構築できる、拡張性を重んじたモデルです。
しかし、この LINN NINKA 。 知っている人は言っている、実に巧みなネットワークやユニット構成からレイアウトまでの設計を良く考えられたモデルでもあります。
しかもデザインもLINNならではのカッコ良さも十分にあります。

07

スピーカー足元を見てみると。。 うんん???
ベース部分がなにやら変更されていますねぇ。
足元のベース部分をオリジナルの集合材のモノから、無垢の木材で自作されていますねぇ。
スパイクはオリジナルを流用し、設置用のボードも無垢材で作られています。
E様は過去、オーディオの設置や環境に対しては「デッドニング」を基本に考え、いろいろ模索してきたようですが、どうにも自分の思う結果が出せなかった経験があるそうです。
そして、たどり着いた答えが「反響」「響き」をコントロールすること。
スピーカーと設置ボードを無垢材に変更してから、音の伸びと音離れの良さが際立ったとのことです。

プレーヤーからアンプ、スピーカー。それぞれ単体の実力を知るためにはなるべく反響を抑えたデッドな環境がやはりベストですが、オーディオから設置する部屋環境までトータルのシステムとして音作りを考えた時、必ずしもデッドニングが良い結果を出す訳ではありません。
部屋の環境、広さ、間取り、床材、壁材から始まり、好みの音楽ジャンルからリスニングポジション、メインの音量レベルによっても、デッドニングと反響をうまくバランス良く取り入れるのが良いのです。

08

そして、もうひとつ気になったのが。。。 このラック!
自作ですねぇ~!
支柱は QUADRASPIRE のシルバーアルミを使い、無垢材のボードを使って作られています。
QUADRASPIREの支柱がデザインのが良いので、パッと見自作に見えない感じがイイですねぇ。

03

そして、拘りのLINN NINKAを鳴らすのは なんと McIntosh MC7150 です。
このマッチングは珍しいですねぇ~。
E様いわく、低~中域の押しの強さや瞬発力をもう一歩引き出したい思いで、いろいろ試した結果、McIntosh が一番イメージに近かったとのことです。
パワーアンプに関してはまだまだ検討の余地があると、今後の課題でもあるようです。

02

プリアンプには Audio Research SP-9 でしょうか?
真空管とソリッドステートのハイブリッドのプリアンプです。
ほほう~ なかなか珍しいですねぇ~
ハイブリッドアンプと言えば、COUNTER POINT なんかも有名ですが、このAudio Researchというメーカー。 もう少し日本で評価されても良いんですけどねぇ。
私も一時 COUNTER POINT のハイブリッドの魅力にハマった事があったのでww

04

そして DAC には THETA DS Pro GenerationⅤ
これまた 珍しいモノですねぇ。
THETA は一時 Stella(旧ステラボックスジャパン)取扱のメーカーでしたねぇ。
なかなか濃厚な音作りが出来る DAC として評判良かったのですが、どうにも日本ではマイナーなメーカーとして扱われてしまいましたねぇ。

09

10

そして、
最近のE様オススメなのが、このインシュレーターだそうです。
バック工芸社の BASIC-M という 一見材木の端材のような木片
これを3点支持でデッキ類に使うと比較的良い結果だそうです。
甘く見るなかれ、たかが木片、されど木片 と言ったところです。
バック工芸社さんは独特のスピーカースタンドなんかが印象的ですねぇ。

E様は LINN NINKA の魅力をどこまで引き出せるのか?
密閉型スピーカーの生かし方を考えた結果
システムの設置に無垢の木材を随所に使って「響き」を自分なりにコントロールすることが一番好みに近づく事に気が付いたそうです。
当然、市販のモノで賄えない時には、ご自身で自作されたり研究されたりと。
LINN NINKA と音と環境との知恵比べを楽しんでいらっしゃいます。

自分の好みの「音」が設置とどう関係するのか?
みなさんも、設置環境の細かな煮詰めをもう一度研究されてみてはいかがでしょうか~