こんにちは。
ナックオーディオ中村です。
今日はちょっと時間があったので、保管(放置)しているモノをちょいと片付けようかなぁ~と。。
何だかんんだ言って、もう年末近いですんでねぇ。
気が付けば11月ももう後半です。
街を歩けばクリスマスソングもちらほら聴こえてくる時期ですよねぇ。
そんで。
いろいろ放置中のモノを眺めると、目に付いたのは AURATONE 5CT-V です。
初期のフルレンジ一発の AURATONE 5C はやはりマニアックで希少価値もあるんで人気もありますが、この5CTVあたりだと、割と日陰モノ扱いなんですよねぇ。
前オーナー様はほとんど使っていなかったようで、ひたすら放置状態にあったようですねぇ。
当然ウレタンエッジは朽ち果てて、無残な状態です。
確か去年の暮くらいにやってきて、交換用のウレタンエッジも頼んで用意していたんですよねぇ。
そんな訳で今日手を付けることにしたのはこの AURATONE 5CTV です。
初期ではフルレンジ一発の密閉式だった5C
録音スタジオのミキサー卓上に置いてある「かわいい」モニターでした。
YAMAHA NS-10M より雰囲気あっていいですよねぇ。
この5CT-Vはツイーターを追加した2wayに大きく変更されました
そして防磁性の箱に変更された上に密閉式からバスレフ式へ変更
初期の密閉フルレンジとはまったくと言ってい程〝別物″となっています。
とりあえずユニットを外して、朽ちたエッジを除去します。
ボンドがかなり固着していたんで結構苦労しますねぇ
エッジは死んでいましたが、ダンパーはキレイです。
センターもズレも問題なく良好なんでこのままいけそうです。
38cmウーファーなんかと違って所詮5インチユニットなんでセンターズレも少ないですねぇ。
今回用意したのは いつもお世話になっているファンテックさんで5c用のモノです。
ロール部分はプレスして成形してありますが、外周部分のミミはプレスを掛けていないフワフワのウレタンスポンジ状態なんですねぇ。
接着時に破かないように気を付けないとなぁ
まずは内周から接着します。
このユニットは裏から張るタイプじゃなんで楽には楽なんですが、その分見た目のキレイさが大事になります。
エッジ側とコーン側に薄く必要最低限にボンドを塗ります。
多すぎても少なすぎてもダメです。
少なくして接着不良もダメ、塗り過ぎてボンドがはみ出しても汚いだけです。
ボンドは「適度」が大事です。
私がこの手のエッジ交換に使うのは普通の木工用ボンドです。
その日の気温や乾燥具合で普通タイプと速乾を混ぜます。
そして水性ボンドですので、水で割って適度に柔らかくして使います。
この水溶性ボンドは乾くとほぼ透明になるので「はみ出してもOK」みたいな事言う人がいますが、やはりはみ出すと仕上がりは汚くなります。
途中作業を写真に撮ろうと思ったのですが。。。。。。
けっこう手際が大事なんで。。。写真撮れませんでした。。。。
内周側を接着するのは表からなんで楽ですが、コーン側にエッジ耳が収まる溝がありますので一発でうまく乗せないとボンドまみれになりまんで慎重に。
そして、今度は外周です。
先程も言いましたが、外周側の耳は柔らかいので、無理して引っ張って破かないようねしましょう。
そして完成す~
小径ユニットだからって舐めてかかると簡単にセンターズレを起こしますんでね
ある意味大径ユニットより微調整が利かない分慎重さも求められます。
しかし
自分で言うのもなんですが、キレイです!
まぁ。今まで数々エッジ交換してきましたんでねぇ。当然っちゃあ当然ですけど。
そして
エンクロージャーを磨いて、軽くWATCOオイルで仕上げます。
ネットもキレイにクリーニングすれば あらぁ~ かなり程度上がりましたねぇ
5CTVの本来の仕様としてはエンクロージャーは黒の梨地仕上げなんですが、まれに今回のウォールナット突板仕上げのモノがあるんですねぇ。
製造時期等によっていろいろ不明な点が多いのもAURATONEマニアには魅力なのかもしれませんね。
ボンドは本乾きではありませんが、小一時間ほどで接着状態になるので軽く音出ししてみると
おお
なんとも歯切れの良い2wayブックシェルフらいし音です。
ほどほどの低域もユニットのストロークで稼ぐ感じでキレが良い
重厚な低域はさすがに出ませんが、中音域から高域にかけて程よいフラットさです。
ピアノやヴァイオリンのソナタや小編成の室内楽なんかひじょうに良い感じです。
ただモニタースピーカーならではの指向性の狭さはあり、定位感はかなり近いです。
リスニングポイントを限定したセッティングが必要でしょうね。
もともとミキサー卓のモニター用なんで 当たり前っつっちゃぁ当たり前なんですけどね。
コンパクトモニターとしては なかなかいい感じですねぇ