こんにちは ナックオーディオ中村です。
YAMAHA 往年の名機 ヤマハ GT-2000 ターンテーブル
中でも人気のモデル 末尾に「L」が付く ウォールナット仕上げのウッドキャビネットモデル
GT-2000L が入荷してきましたよ。
この GT-2000L は見た目のウッド仕上げだけではなく トーンアーム部にオートリフター YAL-1 が純正で設置されている。
このオートリフター YAL-1 も発売当時は後付けのオプションとして本体とは別途販売されており、当時の価格は¥10,000程度
今では YAL-1 も入手困難となり 中古市場でも ¥30,000~40,000とかなり高騰しています。
今日はこの GT-2000のトーンアーム YA-39 のリフターをメンテナンスしてみようかと思います。
トーンアームは本体横の蝶ネジを緩めるだけで簡単に抜くことがでます。(フォノケーブルやオートリフターの配線はあります)
オートリフター YAL-1 を取り外します。
プラスチックカバーを外したところ。
ネジ2本で外せますが、内部にはバネ等のパーツが入っているので、無くさないように丁寧に外します。
プラスチックのカバーを外すと リフターの軸部が出てきます。
リフターのシリンダーを止めているCリング、バネを外すと シャフトが出てきます。
このシャフトの2つのミゾにリフターオイルを充填します。
リフターオイルは超高粘度のシリコンを使います。
このオイルの硬さの違いで リフターの下降スピードが変わります。
今回は以前に硬さを調整したシリコンオイルを既に持っていたので 今回は楽でしたが
硬さがわからない場合は 粘度を調整しながら 何度もオイルを塗りなおし 組んでは降下スピードを確認しなければなりません。
とても時間のかかる作業です。
私の場合 シリコンオイルの粘度調整は 100万/50万/20万 CS の3種類をちょっとづつ混ぜながら調整します。
50万CSから初めて もう少し硬い方が(下降が遅い方が)良ければ100万CSを足し
もう少し柔らかい方が(下降が早い方が)良ければ20万CSを足していきます。
使うシリコンオイルは液体と違って粘度が高い為、エア がなかなか抜けず さらに時間が掛かります。
私の経験上 丁度良い硬さがわかるまで だいたい半日くらいは掛かりますかね。
今回のYAMAHAに限らず 市販されているトーンアームのリフターにはシリコンオイルが使われているものが多いですが
それぞれ機構も違うので それぞれに適したオイルの硬さも違います。
以前SMEアームのリフターオイルを充填した時には たしか3日くらい掛けて作業していた記憶があります。
オイルを充填し仮り組みし 下降スピードを確認。
私の場合 針圧2.0g程度でゆっくり降りてくるのがまぁ無難でベストな感じだと思っています。
ortofon SPU を基準にされる場合は 針圧 4g 程度を基準にしますので かなり硬めのオイルを充填します。
しかし、SPU使いの方は リフターなんて使わない方も多いはずなので 普通に 2.0g 基準で良いと思います。