JBL 4343 逆位相? ハッキリさせようじゃないか!

オーディオ買取販売

こんにちは ナックオーディオ中村です。

今日は 久々にやって来た JBL 4343 をちょっと見てみましょうかねぇ

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程度はやはり経年相応にボロもあり、お約束のユニットエッジは朽ち果ててますがねぇ。。。
しかし、実はワンオーナー品の補修歴無し!サンスイ連番ペアっつうことで、素性の良さは価値があります!

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JBL 4343には通称「A」と呼ばれる初期のアルニコマグネットの仕様と、末尾に「B」が付く後期フェライトマグネットの4343Bとがあります。
そして、AもBもグレー仕上げとウォールナット仕上げのWXとがあります。
今回やって来たのは初期の4343アルニコのWXです!

ネット等では 通称「青タンス」なんて揶揄されることもあるこのブルーバッフル!
「自宅でこの大型モニターを使って喜んでいるのは日本人だけ」なんて、ケチ付けるアンチJBL派の人も居ますが
実際「鳴り」の良い4343でJAZZを「パリッ」っと鳴らすと、「オーディオ好きで良かったぁ~」とうっとりするくらい刺激的な魅力があります。

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エッジは当然張り替えるのですが、 さて、、、。。。
純正同様にウレタンエッジで「補修」するか? セーム皮エッジで「アップデート」とさせるか?
そもそもJBLはなんでこんな消耗激しいウレタンエッジを使ったのか?
国内外はじめ諸説ありますが、「コストダウン」の為という人もいれば、「一番良い結果だから」と言う人まで。。
答えは わかりません。。。
ウレタンエッジに張り替えた場合、やはり寿命は長くて8年~10年程度、早ければ3~4年なんて言われています。
しかし、こういった材質変化に伴う音の変化「エージング」を楽しむ意味ではウレタンエッジも魅力はあります。
しかし、ウレタンが一番適した硬さ(柔らかさ)の時期ってごく短い期間ですなんですよねぇ。。
私の持論ですが、果物が腐りかけが一番甘くておいしいのと同じで「オーディオも壊れる前が一番鳴りがイイ!」なんて思いもありまして。
ウレタンエッジが エージング(熟成)から劣化に変わる境の時期が一番ベストコンディションだと思います。
一方セーム皮エッジの場合、張り替え直後から、ほぼエージングが馴染んだくらいの柔らかさを持っているのと、ウレタンに比べれば劣化スピードは何倍も遅く寿命は長いと思いますので、精神的にも「安心感」はありますが、それはそれでJBLのらしくないと言う方も居られます。
JBLのエッジを考える時の悩みの一つでもあります。

さて。。。
この 4343 なるモデル。。。
販売当時、いろいろな「曰く付き」な存在だったことを知る人は少ないと思います。
SANSUIが代理店として扱った物が多いのは事実ですが、当時のMcIntosh同様にヤマギワ物と呼ばれる並行輸入物、または人気にあやかって個人で大量輸入した物。 様々な素性を持って日本に流通しました。
そしてある一つの 大きな問題 が生まれました 「ウーファー逆じゃね???」 って。
そこで簡易的な対処でウーファーユニットの結線をプラス/マイナス逆に繋いで販売したなんて話もあります。

当時この「問題」を代理店であるサンスイはハッキリした回答を出さず、販売店の様々な扱い方で、答えのないまま色々な結線方法で世に出回ることとなります。

どうして結線をプラス/マイナス逆にしたのか?
大元の理由は当時のJBLの作ったユニットが基本「逆相ユニット」だったからです。
分かりやすく言うと、プラス(赤)に電流が流れた時にコーンが「押し」になるのが「正相」、逆に「引っ込み」になるのが逆相ユニットです。

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試しにユニットに弱った乾電池を「ちょっと」だけつかって試験しますねぇ~。。 これ、逆相ユニットです。
「赤」に乾電池のプラス「黒」にマイナスを繋げると、引っ込みますねぇ。(くれぐれも弱った電池です。ツイーターやダイヤフラムに試すと壊れますのでやらないように)
2231Aウーファー、2121ミッドウーファー、両方とも逆相ユニットです。

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試しに手近にあったJBL 4311のウーファーユニット 2213 もやはり逆相ユニットです。

じゃあ、JBLのユニットって全部逆相ユニットなの? と言えばそうでもありません。
同じ時代のフルレンジユニット JBL D123 も試しに繋げてみると、あら不思議! D123は正相ユニットなんですねぇ。

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ここまでくると、なぜそうなったのか??もう理由はわかりませんが、実際にそうなんです。

そういう訳で「故意」にウーファーを逆相に結線して簡易的に解決しようとしたことが多かったと聞きます。
中には「JBLの間違いで赤と黒逆になってる」と言って逆相接続を教えて売ったりもしていたようです。
しかし、JBLの4343の「問題」。。これだけじゃ解決しないんです。

JBL 4343 にはウーファーのみ単体と、中~高域とを分けて鳴らすマルチ接続と、全てクロスオーバーを介す接続とに切り替えができるネットワーク JBL 3143 が組み込まれています。
これが先に話した「逆相ユニット」問題以上にややこしくさせたです!

題すれば「4343ちゃんと鳴らないよ問題」とでも言いましょうか。。

【JBL 4343(3143)オリジナル回路図】はこちらをご覧ください。(資料として掲載しますね)

こっから先はちょいとややこしい「クロスオーバー」の話となります。

基本的にフルレンジ一発スピーカーを除く、2way以上のユニットが組まれたスピーカーには、それぞれのユニットに適切な周波数が送れるよう不要な周波数をカットする「フィルター」が組まれていると思ってください。
JBL 4343は4wayスピーカーですので、単純に言えば 3段階のローカットフィルター を必要とします。
ネットワークに知識のある方なら回路図を見て「不思議」に思う事が この3143には数か所あるんです。

私がこの回路図を見て やはり思うのは。。
基本的にこの4343は 外部にローカットフィルター(クロスオーバー)を置き、マルチアンプで鳴らすスピーカーなんじゃないかと。
しかも、業務機として鳴らす環境に応じてウーファーユニットの位相を正逆自分で選んで使ってくれ、と。
そう言ってる気がしますねぇ。

JBL 4343 このスピーカーが「難しい」とか「位相が。。」とか「鳴らない」といろいろ言われる原因の大元は「逆相ユニット」だけではなく、このクロスオーバーネットワークをどう理解するかだったんです。

この話は実際かなり難しい話なので、もうちょっとまとまったら簡単に説明しますね。
4343のお話 今回はこのくらいで。。