五味康祐のタンノイ オートグラフに会いに行く

オーディオ買取販売

こんにちは ナックオーディオ中村です。

ここ数日はすっかり秋めいてきて、朝晩は肌寒くなってきましたねぇ。

部屋に居れば 寒くも無く 暑くも無い エアコンレスのオーディオに最適な季節です。

空気の乾燥もあってか より音が澄んで聴こえるとも言われ、当店も忙しくなるのもこの時期なんですよ。

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先日 地元練馬区の石神井公園ふるさと文化館で定期的に行われる、小説家五味康祐氏のオーディオによるレコードコンサートに行ってきましたよ。

以前は練馬区役所内の一角に、申し訳ない程度に陳列している程度だったようで、最近この石神井公園ふるさと文化館に 五味康祐の資料展示室 として引越ししてきたとのこと。

五味康祐と言えば 超々有名な小説家であることはもちろん
戦後古くより「オーディオ」という嗜好の世界を謳ってきた五味氏。
未だに「オーディオの神」と崇拝する人も多いオーディオ界の重鎮です。

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建物2階に上がると、常設展示室として生前五味氏が所有していたオーディオ機器やレコードが並ぶ部屋があります。

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とは言っても、オーディオ製品として展示する程価値のあるものかどうか?と、首を傾げてしまうモノもけっこうあったりしますが。。。

ポンコツのLUXMANターンテーブルにSMEの微妙なアームって。。。
QUADⅡが寂しく並んでいるがQUAD22はどうしたんだろ。。。
Technicsのカートリッジまで。。
って。。 思わず査定してしまうのは悪い癖かもしれません。。。

まぁ、五味氏所縁の品っつうことでの「価値」ってことで。。。

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展示室の中には 思わず欲しくなる貴重な品も多々ありますが、やはり中古オーディオ屋目線からは〝ガラクタ”と思しきモノも正直いくつかあります。

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超貴重なオープンデッキ STUDER C37
見た目的にはかなり程度が良い! って でも動かないだろうなぁ。。
どの程度オリジナルパーツが生きているか バラバラにしてみたいものですねぇ。
ちゃんとオリジナルとしてメンテナンスすれば五味氏に関係なく博物館レベルの品でしょう。

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思わず首を傾げてしまった「なんだこりゃ???」スピーカー
JBLメトロゴン風特注エンクロージャー??
五味氏が家具職人にオーダーして作らせたとも言われているようで。。。 う~~~ん
そんで、中には 片方にTannoy monitor SILVER 12 と もう片方に monitor BLACK 12 が収まっている??
なんだそれwww
いったい、何がしたかったのか 何かの実験なのかわからないが、とりあえず結線してBGMが鳴っていたのが笑ってしまったww
しかも、脚部や角部に愛犬にかじられた跡が残っているのに なんだかすごく親近感を持ってしまいますwww

他にも、オーディオ趣味の人なら必ずあるであろう 訳の分からないオーディオ関連モノも「資料」として展示してあるのが面白い。

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そして、レコードコンサートがはじまり、別室のコンサート会場(オートグラフの部屋)へ
この定期コンサートは事前申し込みが必要ですので、詳しは下記サイトをご覧ください。

練馬区立石神井公園ふるさと文化会館
http://www.neribun.or.jp/web/11_bungakusya/detail.cgi?tno=17

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システムは EMT 930ST プレーヤー に EMT TSD15 カートリッジ
McIntosh C22 に 275
DNEON の SACDプレーヤーはBGM用らしいです。
最近、電源部に当時使っていた変圧トランスを増設したらしいっす。。

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EMT 930ST 程度いいなぁ~
いろいろじっくり見たかったけど。係の人に不審に思われてしまました。。。
アブソーバーはどう見ても最近のもんだろうなぁ。
う~~ん 欲しい!

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マッキンの C22 も 275 も外観の程度がかなりキレイだ。
ちらっと係の人に聞いてみると、あまり良くわかってないようで「オリジナルです!」を連発した後
「内部のパーツ類もなるべく新品を使って復元しています!」と。。。
まぁ、ビンテージオーディオを知らない人は何をもって「オリジナル」と呼ぶかは関係ないのでしょう。

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そして、いよいよ オートグラフとご対面です!
定かではありませんが、一応日本に一番はじめに上陸したオートグラフとも呼ばれている品です。
それだけで、ただのオートグラフとは歴史的価値が違います!

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日本初とは言っても
モノ自体は64年製らしく monitor RED 15 となります。
初期モノオートグラフを所有する強者も日本にはけっこう居たりするのがオーディオの世界だったりします。

そして
コンサートがいよいよ始まり レコード再生されます。

時間は1時間30分で クラシックの楽曲を5曲程度です。

私は一曲目を聴いてすぐに部屋を出てしまいました。

正直 私には聴くに堪えられない残念な音でした。。

このコンサートに行く前にこのオートグラフを絶賛するいろいろな感想を耳にしていたので、少しハードルを高くしてしまったのかもしれません。。

私も仕事柄 数点のオートグラフを耳にしてきましたが、一番残念なオートグラフに思えます。。

まぁ。私個人の好みも多分にありますが
そもそも タンノイの同軸に KT88 管を使う事に一番違和感を想像していました。

ゆったりと大らかに空気感を表現できる大型バックロードホーンなのに 妙にエッジの効いたピーキーな高域と
強めの低音だけにど太く反応する気持ち悪い箱鳴り
KT88独特の「パワフル観」だけで無理やりユニットを動かしている音量
そんな印象の音作りでした。

私なら 275のKT88なんか使わずに 300BのPPで「静」の表現を重んじた鳴りができるようにすると思います。

また、EMT TSD15 がさらに追い打ちをかけるようにモニター調の音作りを助長してしまうのでしょう。
私なら間違いなく orotofon SPU の丸針で 低域に「芯」を求めます。

まぁ、オートグラフの良さを伝える為の展示や試聴ではなく、五味氏の歴史を伝えるコンサートなので、音についてどうこう言うのは筋違いではありますが。。。

五味康祐氏のオーディオ人生に興味がある方は是非行ってみてくださいね。

あと、ビンテージオーディオに熟知された方は、あまりハードルを上げてから来ない方かよろしいかもです。

しかし。。。

オーディオの神 にこんな生意気な事を言ってもいいのかなぁ。。。 と。。