SONY SS-AL5mkⅡ ソニーの「やる気!」感じます

こんにちは ナックオーディオ中村です。

今日は「台風」来てます!!
朝から風も強く、先程から外では雨足が強くなってきて。。。
いつまでも仕事してないで とっとと帰れ~ って感じですが。。。

そんな悪天候の中 先日やって来た SONY SS-AL5mkⅡ とじっくり向き合ってみます。

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このモデルの発売は 1998年
「mkⅡ」と言うからには当然「mkⅠ」があります。
初代のSS-AL5が発売されたのは なんと前年の97年です!
これって。。。 価格も同じであり。。。もう一年待てば。。
って感じは否めませんが。。。

では、なぜSONYさんは発売から1年程度の製品にマイナーチェンジを施したのか?
そうです。
翌年の99年よりSONYとPhilipsによる SACD が本格的にリリースされる事となっていたのでた。
当然 SACD の普及を先頭切って進めたいSONYさんとしては、「SACD再生」をアピールしていかなければなりませんよねぇ。
初代のSS-AL5の再生周波数帯域を見ると 45Hz~30kHz
一方でモデルチェンジ後のSS-AL5mkⅡはというと 42Hz~70kHz
当時の製品カタログにも「将来の新フォーマットも見据えて開発」とあります。
SACDを推すSONYとしては当然自社のスピーカーでも良さを売らないといけませんしねぇ。

まぁ そんなわけで初代SS-AL5を購入した人からは「大ブーイング」が起こりながらも、アップデートされたmkⅡは世に出る事となったのでしょう。

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まずは マイナーチェンジの一番の目的となった70kHzまで再生のツイーター
金属系ハードドーム型「カーボン・グラファイト・コンポジット振動版」を採用とあります。
う~~~ん ホントかなぁ 70kHz。。。 聴いたことないからなぁ 実際。。
B&W Diamondツイーターで 33kHz ELAC リボンツイーターで50kHz
まぁ、超高域って実際の測定数値だけでじゃなくネットワークからの話でもあるのですが。。
まぁ とにかく カーボン合金を使用した 超軽量のダイヤフラムをなのでしょう。

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そしてケブラコーン仕様の16cmウーファー
前モデルとウーファー径自体は同じですが、磁気回路見直しとボイスコイル径のを大きくしています。
ゴムエッジの素材も改め柔軟性と耐強度を同時に増しているようです。
小さく軽いコーンを大型マグネットで力強く動かし、レスポンスもかなり良くなっているようですねぇ

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そして、このスピーカーの一番のチャームポイントと言うか、外観の魅力はこの上質なエンクロージャーにあります。
イタリアの一流デザイン家具ブランドとして有名な arflexアルフレックス社と共同で作られております。
このサイズのブックシェルフスピーカーにはありえない程の分厚い高剛性合板を使用し、緩やかで美しい曲面加工か施されています。
実際に本体を持ってみても「ズシッ」とくる重量感です。
強力なウーファー稼働でも箱鳴りしない、見た目以上のヘビーなエンクロージャーです。
どうせここまでデザインや加工の見せ方にこだわるのなら、サランネットももっとイタリアンでポップな色使いにすればいいのになぁ。。。 なんて、ちと思います。。。
ちなみに、サランネットの「SONY」エンブレムはバックスキンレザーで作られていてます。

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接続はバイワイヤー(バイアンプ)対応となっています。
高繊細なツイーターとパワフルなウーファーを持ち合わせた仕様ですので、やはりバイワイヤーで使うのがいいと思います。

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実際鳴らしてみると。
かなりウーファーの力強さを感じ、見た目のユニットサイズからは想像できないくらいの音圧が出ます。
クラシック全般では低域の伸びやキレの良さも十分味わえますが、JAZZのベースラインや低音を意識した編集音源では、若干ブーミーな感じにもなってしまうので、バスレフポートを片側塞ぐことでスムースになりますねぇ。
小径ウーファーの2wayならではの難しさってヤツですねぇ。

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付属品としてオリジナルのスパイクインシュレーターがあります。
金メッキ加工の仕上げがすごくキレイですねぇ
この仕上がりの良さは Made in JAPAN だと思います。
一応8個(L/Rで4個4個)ありますが、私個人的には3点支持の設置がいいと思います。
(地震の対策としてはちょいと不安でもありますが。。。。)
スパイク側のみが純正付属となっているので、別途スパイク受けが必要かなぁ

総じて このスピーカー
「良くできてるなぁ~」と言った印象です。
やはりエンクロージャーの作りの良さがすごく納得です。
当然 2wayブックシェルフ ならではの良さと問題点も背中合わせに存在しますが、スピーカーを「鳴らす」楽しみの要素がとても多い魅力的なスピーカーです。

ノンジャンルでいろいろな音源を無難に鳴らすスピーカーと言うよりは、特定ジャンルをキレイに鳴らすセッティングを要求されるでしょう。
アンプ選びから接続方法、基本的なスタンド選びからインシュレーター選定、ケーブル選び等々。。。
オーディオの入門モデルスピーカーとしてはちょっとハードルが高い感じがします。
2wayならではスッキリ鳴らす持ち味を引き出すセッティングをある程度理解している中級~上級者の方には「腕試し」的にすごく楽しめるスピーカーだと思いますよ。